腰痛にならないために気をつけること:あるある健康大百科「腰痛編」

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腰痛にならないために気をつけること

からだ(筋肉)が疲労していないか

 一日の疲れはその日のうちにとる。これが理想です。しかし十分な休息や睡眠、栄養をとることができないと、疲れが少しずつたまっていきます。たまった疲れは、筋肉をガチガチにかたくして、血液の流れをよどませてしまいます。つまり、筋肉に栄養がゆかなくなり、また、筋肉にたまった不要なものを運び出してくれないので、筋肉の力が弱くなり、衰えて行くばかりです。

 この状態が続くと「腰痛症」になります。腰が痛いと訴える人の約50%がこの状態なのです。

 また、肉体的な疲れをためるだけでなく、精神疲労の蓄積も問題です。精神的な疲れとは、中枢神経の疲れということです。せっかく眠ったのに、中枢神経が疲れたために、眠りを邪魔されてしまいます。すると、そのぶんだけ筋肉の疲労回復が遅れてしまうのです。このようにして慢性的な疲労が重なり、筋力の低下に拍車をかけるというわけです。からだが疲れているのに眠れないという人は、慢性疲労イコール慢性腰痛だということを忘れず、心身の疲れをためない工夫が必要です。
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骨や筋肉が老化していないか

 骨や筋肉は、からだのさまざまな器官と同じように、年齢を重ねるにつれて自然に老化していきます。若いうちは運動をしたり、栄養、休息、睡眠などを十分にとっているため、筋肉はピシッと張り、弾力もありますが、高齢になるとそうはいきません。高齢者が1日体を動かさないでいると、筋力は前日の2パーセントくらい弱くなるのです。これが腰痛を引き起こしやすくしている原因です。

 腰椎の骨と骨との間にある椎間板は、産まれたばかりの赤ちゃんなら、90パーセント以上が水分で満たされています。ところが年とともに水分が減ってきて、70歳を過ぎると65パーセントくらいになります。椎間板は、この水分を含むことによって背骨のクッションの役目をはたしていますが、水分が減るとぺしゃんこのクッションになってしまいます。そのため、背骨の、上と下に伝わる衝撃が強くなって、骨が変形してゆきます。

 老化による筋肉の低下と、椎間板の水分不足が、骨を変形させ、酔う津を起こす引き金になるというわけです。
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姿勢の悪い状態を続けていないか

 背中を丸め、ねじるような姿勢で机に向かっている人、ワープロを打つとき、斜めにからだをひねっている人、一日中同じ姿勢で流れ作業をしている人、いつも決まった側に重い荷物を持って歩く人、ハイヒールを長時間はいている人などなど。不自然な姿勢や動作がくせになっていて、本人がそのことに気づかずにいると、姿勢そのものが、クセのついたほうに形を変えます。その結果、最初は、筋肉が張った程度なのですが、やがて慢性的な張りになり、背骨を引っ張ってしまいます。これが「側わん症」といわれるもので、しまいには、背骨をも変形させてしまいます。

 近頃は、小学生や思春期の女子にこの「側わん症」が目立ってきています。
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肥満や運動不足になっていないか

 カロリーの摂取のわりには、それを消費する量が少ないと、バランスがくずれて太ってしまいます。体重が増加しても、それに対応できる筋肉があればいいのですが、だいたいの人は筋力が体重を支えきれません。体の重心を狂わせてしまいます。そこで腰痛が起こります。しかし、だからといって、いきなり減食によるダイエットをするのは危険です。筋肉や骨をもやせさせてしまうからです。

 肥満だと思う人は、体重を減らすよりも、筋肉をつけて、からだの各部分をひきしめ、腰痛にならないように心がけることが先決です。スリムなからだでスタイルが良いということは、やせていて体重が軽いということではありません。余計な脂肪がなくて、筋肉や骨がしっかりとして、からだが引き締まっているいることなのです。
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背骨に異常はないか

 椎間板に強い圧力が加わって飛び出してしまうと、脊椎から足に伝わる神経を刺激して、腰や下半身が痛くなります。特に、からだを前に曲げたときに痛みがひどく、脚にまで痛みが伝わってゆきます。もっと重症になれば、くしゃみや咳をしただけでも痛みが感じられるようになります。これが「椎間板ヘルニア」です。

 「変形性脊椎症」も腰痛を起こす原因です。50歳代の人に多いもので、椎間板の軟骨が老化によってつぶれ、上と下の骨がくっついてしまいます。そのうえ、周辺の筋肉がかたくなって、骨と筋肉がかたまった状態になり、背中が曲がります。
 朝方からだを動かしはじめたときと、夕方になって疲れがたまったころ、1日2回痛みが強くなるのが特徴です。

 「腰椎分離症」も、過労などがきっかけとなって、腰椎の背中側に出っ張った椎弓というところが、ひび割れを起こしたために、腰痛が起こるのです。からだを後にそらしたときに痛みが強くなり、なおかつ下半身にまで痛みがひろがってゆく放散痛も出てきます。  小学校高学年から中学生などの、スポーツをしている子供に多いのが特徴です。

 「辷(すべ)り症」といのは、椎弓が前方にすべりだしたもので、やはり腰痛の原因になります。
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外傷によって腰を痛めていないか

 交通事故、骨折などで腰を痛めていれば、当然、腰痛が起こります。傷が治るまでは安静にしなければなりませんが、そのあとは、機能回復のためのトレーニングをして筋力をつけ、腰痛が長引かないようにすることです。
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炎症性の病気にかかっていないか

 たとえば風邪をひいて高熱を出したとき、細菌感染によって炎症が起きているときなどに、突然腰痛になることがあります。あるいは打撲による炎症が腰痛の引き金になります。いずれも炎症がおさまるのと同時に、腰の痛みもなくなってしまいます。
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腫瘍や癌にかかっていないか

 ゆっくり動いたり、腰のあたりを温めたり、マッサージをしたり、いろいろ養生をしても腰痛が軽減しない、むしろ激しくなっていく。両方の脚がだるい、腰から下半身にかけて痛みがひろがってゆくなどの症状がある場合は、病院で検査をしてもらってください。

 腫瘍や癌の可能性があるからです。もしも、それが原因の腰痛だとしたら、その痛みをやわらげてあげることができます。癌や腫瘍そのものを治せなくても、痛みというストレスを取り除くことはできるのです。痛みから解放されるだけでも延命効果があるのではないでしょうか。
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内臓に病気はないか

 ヘッドの知覚過敏帯とよばれている部分や、経絡の、いわゆるツボ周辺にみられる違和感、あるいは重苦しい痛み、ほんの少しの刺激でも痛みを感じる過敏痛などがある場合は、内臓の病気が原因になっていると考えられます。
 重苦しい痛みが長く続くようなら、医者に診てもらうことです。そして、原因がはっきりしたところで、鍼・灸・指圧などをためしてみるとよいでしょう。
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心因性の痛みがあるのではないか

 本人は確かに腰痛がするというのに、いくら原因を調べても、痛みの根拠が見つからない。これは、心因性の腰痛と考えられます。

 骨も筋肉も正常。内臓にも異常なし。だから、まわりの者は仮病だろうと思っています。しかし、本人は、本当に腰が痛いと感じているのです。ですから、まずそれを認めること。そして、できればカウンセリングなどをうけてもらい、本当の原因を知ることが理想的解決法です。
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