高脂血症の予防と改善:あるある健康大百科「生活習慣病編」

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高脂血症の予防と改善

高脂血症について

 高脂血症とは血液中の脂質が異常に多くなった状態です。多すぎる脂質は血管壁にたまって血液の通り道を狭くし、動脈硬化の原因になります。高脂血症のうち、特に問題になるのは、高コレステロール血症、高中性脂肪(トリグリセライド)血症の二つで、両者が合併している場合もあります。

 原因のほとんどは、偏った食生活と運動不足などです。心筋梗塞や狭心症を招く場合もある恐い病気です。
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高コレステロール血症について

 高コレステロール血症とは、高脂血症の一つです。血液中のコレステロール値が220ml/dlを超えると、高コレステロール血症といわれ、治療が必要とされます。コレステロールを大別すると、HDL(善玉コレステロール)とLDL(悪玉コレステロール)があり、HDLが多い場合はむしろ好ましいとされます。

 コレステロール値が高くても、症状はほとんどありません。ですから、知らないうちにコレステロールが血管壁にたまって動脈硬化を進め、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こすことになるのです。

 高コレステロール血症の予防、治療の基本は食生活です。

 ①牛肉、豚肉、バターなど、動物性の脂肪の摂取を控える
 ②魚類を多めに摂る(含まれるEPAやDHAがコレステロール値を下げる)
 ③野菜、キノコ、海草、果物など食物繊維の多いものをとる
 ④食べ過ぎないで肥満を解消する
 ⑤植物性の油を使う
 ⑥卵、魚卵、レバーなど、コレステロールの多い食品は控える
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高中性脂肪血症について

 高中性脂肪血症とは、高脂血症の一つです。血液中の中性脂肪が150ml/dlを超えたものをいいます。症状は全くありませんが、中世脂肪が増えすぎると、動脈硬化を促進するほか、糖尿病、高血圧、脂肪肝、肥満、高尿酸血症(通風)、すい炎などの病気に悪影響を及ぼします。

 高中性脂肪血症の予防と改善に最も大切なのは食事と運動です。

 ①肥満を予防し、改善する
 ②糖質をとりすぎない
 ③アルコールを飲みすぎない
 ④食物繊維の多いものをよく食べる
 ⑤適度な運動をし、日常生活のなかでこまめに体を動かす

 普通の病気は、なんらかの症状や兆候があらわれて受診することが多いのですが、高脂血症は別名「サイレント・ディジーズ」。まさに物言わぬ病で、大抵の場合、本人に自覚症状がないのが特徴です。ですから多くの場合、健康診断や人間ドックの検査で発見されています。
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高脂血症のコレステロール値

 総コレステロール値が220mg/dl以上、LDL(悪玉)コレステロール値が140mg/dl以上、中性脂肪(トリグリセライド)値が150mg/dl以上、HDL(善玉)コレステロール値が40mg/dl未満が高脂血症ということになります。

 比較的望ましいとされるコレステロール値は、総コレステロール値が200mg/dl未満、LDLコレステロール値が120mg/dl未満です。検査の結果がこの数値を超えていた場合、医師は年齢や性別、血液の状態に合わせた診断を下します。
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高脂血症と動脈硬化の相関関係

 高脂血症がこわいのは、その状態が長く続くと動脈硬化が少しずつ進行していき、数年から十数年の経過後、ある日突然、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞の発作が起こる危険が大きいのです。

 高脂血症と言われたら、自分の血液や血管の状態を定期的に常に数値で認識することが大切です。総コレステロール値が220mg/dlの人に比べて、220mg/dlの人は1.5倍、240mg/dlの人は2倍も動脈硬化になる確率が高くなります。
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高脂血症の食事療法

 【自分の適性エネルギーを知る】

 高脂血症は、総エネルギーの摂りすぎが原因で起こることがほとんどです。食べすぎと、好きなものだけ食べる偏った食生活が、体脂肪を増やして、内臓に余分な脂肪を蓄積させ、高脂血症へと進展させてしまうのです。

 高脂血症の食事の基本は、適正エネルギーをバランスよくとる食生活に切り替えることにあります。BMI法によって標準体重を割り出し、自分の運動量に合わせた1日の適正エネルギーを知ることが、食事療法の第一歩です。  【食事は3食きちんと食べる】

 エネルギーを抑えるために食事を抜く人が多いのですが、これは逆効果。体の自衛本能で栄養素がより吸収され、かえって太ってしまいます。高脂血症の食事は、1日に3食にエネルギー量を振り分け、よく噛んで、時間をかけて食べることが大切です。3食のエネルギー量の配分は1日1600kcalとして、毎食400~600kcalを目安に献立を立てます。

 【いろいろな食品を偏りなく食べる】

 忘れてならないのが、食事全体のバランスです。肉なし、油なしの極端に偏った食事は、体を壊してしまうでしょう。バランスよくというのは、いろいろな食品を偏りなくとることです。高脂血症の食事療法は一生続けていくものですから、制限があまりきついと、長続きしません。

 細く長く続けられる方法で、予防、克服していくことが重要です。
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高脂血症に控えるべき食品

 【高コレステロール食品

 鶏・牛のレバー、イクラやタラコなどの魚卵、あさりやいわしの缶詰、生うににはコレステロールが多く含まれています。まるごと食べるししゃも、わかざぎ、ほたるいかも控えたいところです。

 【糖質

 菓子類、清涼飲料水は多量の砂糖が含まれています。100%の果汁ジュースも1日コップ1杯がめど。アルコールは適量なら良いのですが、飲みすぎると中性脂肪を増やします。

 【脂質

 飽和脂肪酸をたくさん含む、牛、豚、羊の肉、卵、ヤシ油。バター、ラー油など常温で固形状になるものは、飽和脂肪酸が多く含まれています。ただし、これらのものを一切とらないというのは、間違いで、家庭では植物油2、肉の脂肪1、魚の脂肪1の割合でとれば理想的です。

 【塩分とエネルギー

 中高年になると高血圧と高脂血症を合併している人が多くなります。その場合は血圧を上げないために食塩制限が必要です。調味料だけでなく、漬物、つくだ煮、インスタント食品などを控えましょう。
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高脂血症に有効な食物

 【食物繊維・ビタミン

 食物繊維はコレステロールを減少させます。野菜、海草、きのこ、豆類などに多く含まれているので積極的に摂りましょう。ビタミンC,E,ベータカロチンは脂肪の酸化を防いでくれるので、それらを多く含む緑黄色野菜を摂りましょう。

 【タンパク質

 摂取エネルギーの制限にばかり集中していると、タンパク質が不足しがちになります。タンパク質が不足すると、免疫力がなくなり、疲れやすくなり、ひどくなると血管がもろくなり動脈硬化を促進させる要因になります。動物性タンパクと植物性タンパクを2対1の割合でとれば理想的でしょう。
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高脂血症に有効なサプリメント

 食物繊維は過剰なコレステロールを排出してくれます。さらにコレステロールを減らす作用のある大豆タンパク質、血栓の予防効果がある、DHAやEPAを含む青魚もとりましょう。

 食生活の見直しとともにサプリメントの活用も有効です。コレステロール値を下げるニンニクやローヤルゼリー、抗酸化作用のあるトコトリエノール、冬虫夏草のほか、コレステロールの合成を抑え、中性脂肪を低下させる紅麹などがおすすめです。中性脂肪を抑制するDHAやEPA、血栓を溶かすナットウキナーゼは血液の流れをスムーズにします。
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