肥満の予防と改善:あるある健康大百科「生活習慣病編」

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肥満の予防と改善

肥満について

 肥満というのは、余ったエネルギーが脂肪に変えられて、皮下などの脂肪組織に必要以上に蓄えられることです。ある程度の脂肪の備蓄は病気や非常のときのために必要ですが、多すぎると肥満につながってしまいます。

 いわゆる食べすぎや運動不足によって起こる肥満は「単純性肥満」といわれ、肥満の95%を占めています。あとの5%が「症候性肥満」と呼ばれるもので、甲状腺、副腎や卵巣などの内分泌疾患、食欲を調節している脳の視床下部の疾患が原因となって起こります。体脂肪率が男性が15~20%、女性が20~30%が正常で、これを超えると肥満と判定されます。
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肥満は生活習慣病の大敵

 肥満の人は、そうでない人に比べて生活習慣病になる確率が高いことは、種々のデータで実証されています。

 肥満は糖尿病、、高血圧、動脈硬化、心臓病、肝臓病、胆石、通風、関節炎などの疾患(すべて生活習慣病)の引き金になり、最近では子宮がん、乳がん、前立腺がん、大腸がんなどの罹病率にも肥満が関連しているとの報告もあります。

 肥満は不健康であるだけでなく、危険な状態でもあるのです。特に中年過ぎからの肥満、つまり脂肪細胞肥大型の肥満は要注意です。体重が多いと、ひざ痛、腰痛など整形外科疾患も起こりやすい。
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脂肪細胞の増え方

 同じ程度の太りすぎであっても、脂肪の組織をよく見ると、脂肪細胞の数や大きさに違いがあります。

 一つのタイプは脂肪細胞の数が多い肥満です。脂肪細胞の数が増えるのは乳幼児期と思春期ですが、一度増えた脂肪細胞の数は決して減りません。小児肥満や思春期肥満が成人肥満に移行すると、脂肪細胞量は正常体重者の3~4倍に達し、減量はなかなか困難です。

 もう一つは、脂肪細胞の数は正常に近いのですが、細胞の一つ一つが肥大したものです。いわゆる中年太りの典型で、この場合は肥大した死亡細胞を元の大きさに戻せばやせられます。
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肥満と遺伝の関係

 脂肪細胞や体熱産生、代謝能力など、肥満には遺伝的な要素があります。しかし肥満の最大の原因は遺伝ではありません。

 専門家の話で肥満の原因のうち30~40%が遺伝、60~70%が生活環境だといわれています。子供の肥満は、遺伝よりも、親が高カロリー食を好む嗜好や運動不足といった、太りやすい生活環境で育てられることが最大の原因といえます。
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BMI法

 BMI法とは、肥満の判定方法で、WHO(世界保健機構)が肥満の判定基準とするBMI(BODY MASS INDEX/体重を身長の2乗で割った数値)という体格指数から判断するもの。最近はこの方法が主流となっており、国際的にも最も用いられています。

 BMI=体重(KG)/身長(M)/身長(M)

 日本肥満学会でもこの数値を基準として18.5以上25未満を普通、25以上を肥満としている。ただし、この判定方法は体脂肪率が考慮されていないので、筋肉が多くて体重が重い場合も肥満となる可能性があります。
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肥満の予防・改善のコツ

 減量の主役はエネルギー摂取制限ですが、その効果を高める脇役として、運動は欠かせない存在です。運動することによって消費エネルギーを増やせるだけでなく、減量による筋肉の減少を防ぐことができます。

 また、運動が習慣づくと基礎代謝(何もしないでいるときに消費されるエネルギー)が増加し、願ってもない効果が生まれます。別に激しい運動をする必要はなく、無理なく実行でき長期間続けられるものが一番です。ダイエットに最適な運動として「歩くこと」をおすすめします。

 目標は1日1万歩。慣れてきたら速歩に切り替えるとよいでしょう。
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ダイエットの基本

 【ヘルシーにダイエットが原則
 やせたい一心から絶食したり、こんにゃくやサラダだけを食べる人がいますが、いくらやせても健康を損なってはなんにもなりません。生命維持に必要なタンパク質、ビタミン、ミネラルなどはきちんと摂り、エネルギーだけを減らすのがダイエットの基本です。ヘルシーにやせる、これがダイエットの正しいあり方です。

 【極端なダイエットは逆効果
 急激にやせた人ほど、ダイエットをやめたとたんに太りだし、前よりさらに太ってしまうケースが多くみられます。人間の体は常に一定の体脂肪を維持しようとする調整機能が備わっているためで、これを体重のリバウンド現象と呼んでいます。1ヶ月に1~2kgペースでゆっくり体重を減らすと、リバウンド現象も小さく抑えられ、成功率が高くなります。

 【バランスのよい食事
 よく「肥満は栄養の摂りすぎで起こる」といわれますが、驚いたことに肥満者の血液検査をすると、栄養失調や貧血がかなりみられます。こうした食生活の偏りの是正も兼ねて、四群点数法などにもとずいたバランスのよい献立で進めるとよいでしょう。

 【食事の摂り方も重要
 最近は朝食を抜く人が多いようですが、これはやせるためなら逆効果です。同じエネルギー量なら食事の回数が多いほど太りにくいというデータが出ています。食事は毎日規則正しくとることが重要です。また、食事をゆっくり食べるほうが満腹中枢が刺激されやすく、食べ過ぎないコツです。さらに、夕食よりも朝食に重点を置いた食生活を心がけましょう。
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カロリーを抑える料理法

 【分量は正確にはかる
 ダイエットの第一歩は、分量をきちんとはかってそれを記録することです。目分量だと多くなりがちで、確実な効果が上げられません。

 【素材は脂肪の少ないものを選ぶ
 豚肉はロースだと約26%の脂肪が含まれますが、ヒレ肉なら約5%程度です。鶏肉はダイエット向きですが、皮や皮の下の脂肪は取り除いて下さい。魚は一般的にたらやひらめなどの白身魚のほうが低カロリーです。

 【脂肪が抜ける調理法で
 魚や肉は網焼きにすると脂肪分が下に落ちるので、ダイエットに適しています。また肉の脂肪分などは煮込むと煮汁に溶け出しますから、バラ肉などはこの調理法にするとよいでしょう。蒸す調理法は煮込むほど脂肪は減りませんが、油を使わすに済む利点があります。

 【油の使い方に要注意】  油は大さじ1で、111kcalにもなるので、特に注意が必要です。できるだけ少ない油で調理するテクニックを覚えましょう。

 (揚げ物の場合)…衣が薄く、吸油率が少ない素揚げやから揚げをおすすめします。なす、しいたけなど吸油率が高い材料を避け、イカ、エビなど吸油率が低い材料を選びましょう。

 (炒め物の場合)…油が少ないと舌ざわりが悪くなるので、仕上げに水どきかたくり粉でとろみをつけます。また、さっと炒めてから蓋をして蒸し煮にしても、少ない油でおいしく食べられます。

 (ドレッシング)…ドレッシングは大さじ1で61kcal,マヨネーズは大さじ1で80kcalもあります。それらの代わりに、レモン汁やプレーンヨーグルトを使えば、さっぱりした味で低カロリーに抑えられます。油はごま油、オリーブ油など風味のあるものを使うとよいでしょう。
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肥満に有効なサプリメント

 肥満の方におすすめのサプリメントは、脂肪の吸収を抑えるキチン・キトサン、吸収や合成を抑えるガルシニア、運動による脂肪燃焼効果を高めるL-カルニチン、カプサイシン、シトラス・アランチウム、フォルスコリン、アミノ酸、マテなどがあります。また、ビタミンB群も脂肪を燃やすのに効果的です。
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