歯周病の進行する過程:あるある健康大百科「歯の健康編」

« 歯周病を悪化させる原因(たばこ・その他) | あるある健康大百科「歯の健康編」トップページ | 歯槽膿漏・歯周病・歯肉炎 »

歯周病の進行する過程

歯周病の進行の過程

 歯周病は次のようにして進行していきます。

 まず、歯や歯茎の回りにプラークが付着します。プラークは細菌のかたまりですから、この細菌に含まれる毒素が歯茎を侵し始めます。すると自己免疫機能により、"抗原抗体反応"が起きます。これは、細菌という攻撃軍に対して、白血球などの防衛軍が出てきて、歯茎のところで戦争をしていると考えればよいでしょう。この段階できちんとしたブラッシングをしたり、適切な治療を受ければ、防衛軍のほうが勝って「めでたしめでたし」となるのですが、そうした援軍がないと、残念ながら防衛軍のほうが確実に攻撃軍より弱く、どんどん負けていくのです。
▲先頭へ戻る

歯周病の進行後の状態

 歯肉線維は歯のセメント質に入り込んで、しっかり歯と歯ぐきをくっつけているのですが、この部分が細菌によって侵されます。そのため、歯と歯茎の間にすき間ができます。あたかも、歯と歯茎の間にポケットができたようになるので、これを"歯周ポケット"と呼びます。

 洋服のポケットには、小銭やお菓子など、楽しいものを入れることができますが、歯周ポケットには、入ってほしくないものばかり入ってきます。このポケットには、入って欲しくないものばかりが入ってきます。このポケットには食べ物のカスが入り、細菌と結びついてプラークや歯石になり、さらに深くはの周りの組織を侵していきます。

 細菌は続いて、歯の根を取り巻く骨=歯槽骨にも攻撃をしかけます。歯槽骨は細菌にまけて、徐々に溶けていきます。そのために歯はぐらつき、最後には抜けてしまいます。歯周病の状態がひどいと、くしゃみをした瞬間に歯がぬけるようなことが本当におこりますが、こういう理由だったのです。
▲先頭へ戻る

歯周病の急性症状

 虫歯に比べて歯周病は痛みが少なく、そのために状態がかなり悪くなるまで放置してしまいがちです。しかし、歯周病にも、突然いたむ急性症状があります。

 急性症状では、歯茎が急に腫れて痛みます。これは風邪や疲労などで、全身の抵抗力が落ちたときによく見られます。このような時に、つまようじで歯ぐきをつっついたりすると、普段はそのままおさまってしまうものも、突然炎症が起こったりするのです。細菌の急性な感染症なので激しく痛みます。
▲先頭へ戻る

歯周病の急性症状の治療

 歯周病の急性症状は、抗生剤の全身投与によって、比較的簡単におさめることができます。腫れた部分に抗生物質を含んだ薬剤を直接投与する方法も最近用いられています。化膿がすぐにひいたり、痛みがなくなったりします。

 ただここで治療を止めてしまう方が多いのが問題です。痛みが引いたので、「完全に治った」と思い込んでしまうのでしょう。しかし、歯周病は休火山と同じで、静止している時間のほうが長く、ある時突然爆発するのです。痛みのない時期も、マグマを序々にためこむ火山と同じに、どんどん症状が悪化していきます。

 痛みがなくても、歯茎から血が出る、歯にものがはさまるなど、なんらかの自覚症状があったら「歯周病が進行している可能性大」です。そして全身の抵抗力が落ち、生体の防御機構が崩れた時に、突然歯が痛んだり、骨が溶けていきます。
▲先頭へ戻る

歯周病の種類

 歯周病のほとんどが、程度の軽い歯肉炎と、成人性の歯周炎に占められます

 まれに妊娠によって起こる歯肉炎や、思春期に起こる歯周炎、若いのに程度が重い若年性歯周炎、激しい痛みや高熱をともなう、急性壊死性潰瘍性歯肉炎(きゅうせいえしせいかいようしにくえん・極端な口中の不潔とストレスで起こる)などがありますが、これらは比較的まれです。
▲先頭へ戻る

« 歯周病を悪化させる原因(たばこ・その他) | あるある健康大百科「歯の健康編」トップページ | 歯槽膿漏・歯周病・歯肉炎 »