低インシュリン・ダイエットについて:あるある健康大百科「ダイエット編」

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低インシュリン・ダイエットについて

低インシュリン・ダイエットとは

 ダイエットを目的としてインシュリンの分泌を人為的に抑える食生活をすることを「低インシュリン・ダイエット」と呼びます。

 インシュリンとは,摂取した糖を体内に取り込むホルモンで,余分な糖を脂肪として体内に溜める働きもします。インシュリンの分泌を少なくできれば,余分な糖が脂肪になりにくく,食べても太らない=やせるという状況を作ることができるからです。

 インシュリンは血液中の糖の濃度(血糖値)が高いほどたくさん分泌されるので,低インシュリン・ダイエットではこの血糖値が上がりにくい食品を食べることとなります。

 そして食品ごとの「血糖値の上がりやすさ」を表す指標にGI値(グリセミック・インデックス)というものがあり,このGI値が低い=血糖値が上がりにくい=インシュリンが分泌されにくい食品が,低インシュリン・ダイエットの基本食となります。
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低インシュリン・ダイエットの歴史

 低インシュリン・ダイエットは,アメリカでは30年以上の歴史があると言われ,例えば,血糖値を上げやすい炭水化物を極力摂らないようにしてインシュリンの分泌を抑えるアトキンス博士の「ローカーボダイエット」などは1972年初版以来,今も人気のダイエット法の一つとなっています。

 日本では「4・3・3ダイエット」と呼ばれるバリー・シアーズ博士の「ゾーンダイエット」やスチュワード博士の「シュガーバスター」などもインシュリンの分泌に配慮したアメリカで人気のある低インシュリン系ダイエットです。
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低インシュリン・ダイエットの是非

 低インシュリン・ダイエットの本家アメリカでは,低インシュリン・ダイエットが「効果的か否か,健康的か否か」をめぐって議論に収拾がつかなくなり,2000年2月に農務省(USDA)が低インシュリンダイエットの大御所ロバート・アトキンス氏やその全く逆の高炭水化物ダイエット法を提唱するディーン・オーニッシュ氏などダイエット界の著名人を集め討論会を開催するに至っています。

 結論は「アトキンス式は科学的根拠が少ない」(翌1月農務省中間報告)となっているので,低インシュリン・ダイエットは劣勢にあるのが実状です。

 なお,日本で低インシュリン・ダイエットがなかなか流行らない理由の一つは,糖尿病の患者が急激にやせていくのと同じ状態を人為的につくることは,極端に突き詰めると糖尿病の患者と同じようなリスクを負うことになるため,某医学系学会や某省庁に普及を阻む動きがあるからです。

 また,実際に低インシュリン・ダイエットを行うと,その食事内容について栄養学が健康に良いとしてきた食事内容とはかけ離れてしまうために,一部の保守的な栄養学者から強く非難されているという事実もあります。

 しかし,人はみな住んでいる環境,食の嗜好,体質,性格といったものが違います。そう考えると,それぞれが自分に適したダイエット法を見つけるために選択肢は多いほうがいいと言うこともできます。
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