アミノ酸についてもっと知ろう!:あるある健康大百科「ダイエット編」

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アミノ酸についてもっと知ろう!

アミノ酸についての正しい知識

 アミノ酸はそれで太ることはあっても,やせるようなモノではない,というのが実状なのです。そもそも,アミノ酸は三大栄養素である「タンパク質」を構成する物質である以上,それ自体食べてやせるような性質のものではありません。

 数年前から,アミノ酸の関連業界が健康情報バラエティ番組を使って「アミノ酸でやせる」という噂を創出するのに成功し,それ以来「アミノ酸ダイエット」がブームになっています。

 それは,テレビの健康情報バラエティ番組などがアミノ酸を取り上げるときに,実際にはダイエットとは直接関係がない血糖値や遊離脂肪酸やホルモンなどの変化をダイエット効果の科学的な証拠だとして,大々的に取り上げたからです。

 視聴者からすれば納得できる科学的な実証試験が番組中に含まれていたとしても,全体としては科学的実証とはほど遠いケースもあります。そのため,アミノ酸に関する正しい基礎知識を知ることが,ひじょうに重要となるのです。
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市販飲料に含まれるアミノ酸の含有量

 ペットボトルのアミノ酸入り飲料のアミノ酸の含有量は,100ml当たり200~400mgなので500ml一本飲んだとしても,その量はスポーツ選手が摂取している量の数十分の一程度しかアミノ酸が入っていません。

 「では,たくさん飲めばいい」ということになるのですが,特定のアミノ酸をたくさん飲めば飲むほど,その他の摂取が必要となってくるアミノ酸とのバランスが崩れるという問題が起こってきます。

 アミノ酸は,他のアミノ酸との摂取バランスが悪くなると,過剰毒性を示すことが知られており,製造業者もそのことは十分承知しているため,食品にアミノ酸を添加する場合には種類を多く添加するか,特定のアミノ酸に限定した場合には量を少なくするという配慮を行っています。

 アミノ酸は,病気の治療やスポーツ選手のパフォーマンス向上のために30年以上も前から利用されています。

 最近では目的によってその使用するアミノ酸の種類と量を若干変えるようですが,通常は,アミノ酸のバランスを極端に壊さないように,多くのアミノ酸がブレンドされたものを一日数グラムから数十グラム摂取します。

 仮に「燃焼系アミノ酸」なるダイエットに効果的なアミノ酸があるとしても,やはりスポーツ選手の摂取するアミノ酸の種類,量などから考えると,一日1000mgや2000mg程度では効果は疑わしいといえます。
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アミノ酸と脂肪燃焼との関係

 「脂肪燃焼系のアミノ酸ならば脂肪の燃焼を助けるから,余計に脂肪が燃える」と思うかもしれませんが,実際にはたとえ脂肪が燃えやすくなったとしても,使った分しか燃えないのです。

 例えば,ダイエットのために,5キロのジョギングをした場合,走るスピードが同じだとすると,アミノ酸を飲んで走った場合と,ミネラルウォーターを飲んで走った場合と,砂糖水を飲んで走った場合とでは,実は,効果はほぼ同じなのです。

 なぜなら何を飲んでジョギングをしても,同じ距離を同じスピードで走ったとき,消費するエネルギーはほとんど変わらないからです。

 アミノ酸ブームの布石となったVAAM(バーム : Vespa Amino Acid Mixture)についても同じようなことがいえます。VAAMとは,スズメバチの幼虫の分泌液に含まれるアミノ酸と同じ種類のアミノ酸を同じ割合で組み合わせたアミノ酸混合物です。

 スズメバチの成虫がそれを飲むことにより,脂肪を効率よく燃焼させて一日100キロも飛ぶことができるということから,ダイエット効果があるのでは,と話題になりました。これは「脂肪の燃焼促進」によって「100キロ飛ぶ」の前者だけが注目され,飲むだけでやせるかのような誤解が生じたからです。

 ダイエットにおいて真に大切なのは後者の「100キロ飛ぶ」ことであって,いかに脂肪が燃焼しやすくなったからといっても飛んだ分しか脂肪が燃焼しないことは,燃焼系アミノ酸と何の違いもないのです。

 仮にアミノ酸を飲むだけでやせるとすれば,病気の治療やスポーツ選手のように体力増強などの目的でアミノ酸を摂取している人たちがいるのに,必ずしもその人たちの体重や体脂肪率は減少していないという事実はおかしいことです。

 当然のことですが,病気の人の体重が減っていくのは大問題であるし,スポーツ選手でもアミノ酸を飲むたびに,やせていたら飲み続けることはしないでしょう。
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アミノ酸ダイエットの真の効果

 日々の運動量が増えれば当然消費するエネルギー量も増えることになり,実はそれこそがアミノ酸における真のダイエット効果なのです。

 つまりアミノ酸によって疲労回復が早くなったり,免疫力が強化されることにより,例えば今まで週に3回だったウォーキングが週に5回行えるようになったり,今まで1時間で1000メートルしか泳げなかったのが1500メートル泳げるようになったりすることが,アミノ酸の「ダイエット効果」の真の効力なのです。

 そもそもアミノ酸には,運動後の疲労回復を早めたり,激しい練習で破壊された筋肉を素早く再生したり,免疫力を強化して病気やケガを少なくしたりする間接的な機能にこそ特性があります。

 スポーツ選手たちは,実際にそういう目的でアミノ酸を日々摂取しているのですが,アミノ酸を摂取することで疲労回復が早まるわけなので,運動の量を増やしたり質を高めることが可能になるのです。
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